多種多様なED治療薬の剤形

ED治療薬とは

多種多様なED治療薬の剤形

厚生労働大臣による製造販売承認を得て日本国内で流通している勃起不全(ED)治療薬の先発品は「バイアグラ」、「レビトラ」、「シアリス」の3種類です。

このうち、バイアグラは先発品としての特許期間が終了していることから、同一有効成分の含有を条件に後発品(ジェネリック医薬品)の製造販売が認められています。
なお、ジェネリック医薬品の添加剤は、有効成分の効果等に影響を及ぼさない範囲で先発品と異なっていても良いとされているので、製剤の形状が各製薬会社で異なることがあります。

バイアグラジェネリックの例として、先発品と異なるコーティング剤を採用し水なしで服用可能な「シルデナフィルOD錠50mgⅣ「トーワ」」(東和薬品)があります。
この製品は口内崩壊するため、レモンやコーヒーの味を付加することで服用の便宜が図られています。

また、色や形がバイアグラそっくりな後発品も流通していますが、これは先発品を服用しているという安心感や心理的錯覚効果を期待する狙いがあるためとされています。

錠剤タイプがED治療薬に多い

勃起不全(ED)は、その原因により心因性と器質性の2つのタイプに大別されます。前者は精神的な、後者は身体的な原因と言い換えても良いでしょう。

バイアグラのジェネリック品には、見た目を似せて作られているものがありますが、これは“バイアグラを飲んでいる”という気分や安心感を高めることで、より一層の薬効を期待しているためです。
これを「プラセボ効果」と呼び、心因性EDの症状緩和に奏功することがあります。

なお、勃起不全(ED)治療薬の先発品はいずれも水での服用が必要な錠剤タイプでしたが、後発品には唾液で溶解して服用するOD錠(東和薬品、陽進堂等)やODフィルム(ファイザー)もあります。

また水に溶かして服用する発泡錠や噛み砕いて服用するチュアブル錠も海外では製造販売されていますが、形状により薬効発現に要する時間等が異なるため、服用には正しい知識を必要とすることに留意しなければなりません。

錠剤タイプ

日本国内で販売承認されている勃起不全(ED)治療薬は、バイアグラODフィルムを除きいずれも錠剤で、表面が被膜でコーティングされています。
このコーティングには、薬の有効成分が胃酸から受ける影響を抑え、小腸での吸収率を高める目的等があります。

このコーティング技術は、複数の有効成分による相互干渉を防止したり、重層構造による作用発現開始までの時間差を設定を目的に、市販薬にも広く採用されているものです。
この他、口腔内で溶けるODフィルムや噛み砕いて服用するチュアブル錠といった形状があります。

ちなみに、最も馴染み深い形状は錠剤ですが、その“いかにも薬”という形状ゆえに高いプラセボ効果が期待できるという見解もあるようです。

トローチタイプ

海外製の勃起不全(ED)治療薬には、口腔内で溶かして服用できるタイプのものがあります。
性行為の相手に服薬を知られたくない場合、このタイプの薬剤は特に利便性が高いと言えるでしょう。

ただし、口腔内で溶けると言っても有効成分が小腸で吸収されることに変わりはなく、口腔内で吸収されるわけではありません。
口腔内で直接作用を発揮するトローチ剤とはこの点で異なります。

また、コーティングの違いから有効成分の発現に要する時間等が異なることがあるので、使用上の注意や添付文書を熟読して服用するようにしましょう。

チュアブル錠

チュアブル錠とは、口の中で噛み砕いて服用するタイプの薬で咀嚼錠とも呼ばれます。一般の錠剤と違って水なしでの服用が可能なため、医療現場では嚥下が苦手な小児や嚥下機能が低下した高齢者に処方されることが多いタイプの錠剤です。

バイアグラやレビトラといった勃起不全(ED)治療薬は、服用のタイミングが性行為の開始時間や食事の時間に左右されイレギュラーとなりがちのため、チュアブル錠の「水がなくても服用できる」というフレキシブルな特長を採用した製品も存在します。

参考として、バイアグラとレビトラの服薬から作用発現に要する時間等は次のとおりです。

バイアグラ(シルデナフィル)
服薬から30分程度で効果が発現し始め、5~6時間効果は持続する。
性行為の約1時間前に服用することが推奨される。食事の影響を大きく受けるので、空腹で服薬するべきである。

レビトラ(バルディナフィル)
服薬から15~20分程度で効果が発現し始め、5~10時間効果は持続する。
性行為の約1時間前に服用することが推奨される。バイアグラほどではないが食事の影響を受けるので、空腹での服薬が望ましい。

発泡錠

海外では発泡錠タイプのバイアグラジェネリックも製造されています。
発泡錠とは、容器に入れた水に錠剤を投入し、溶かして服用するタイプの薬剤です。なお、日本国内で製造販売されている勃起不全(ED)治療薬にこのタイプは存在しません。

勃起不全(ED)は保険診療の対象ではありません。つまり、各種健康保険証の適用にならない「自由診療」のため、治療費用は全額自己負担です。

日本国内の医療機関で処方を受ける勃起不全(ED)治療薬の一般的な料金を以下に示しましょう。

  • バイアグラ25mg(1300円)、50mg(1500円)
  • バイアグラODフィルム50㎎(1000円)
  • レビトラ 10mg(1500円)、20mg(1800円)
  • シアリス 10mg(1700円)、20mg(1800円)
  • バイアグラジェネリック  25mg(800円)、50mg(1000円)

※薬1錠(ODフィルムは1枚)当たりの首都圏の一般的な料金

これらを継続的に処方してもらう場合相当な経済的負担を覚悟しなければなりませんが、海外製のジェネリック勃起不全(ED)治療薬の個人輸入代行業者から購入することで負担の緩和も可能です。

カマグラゴールドやメガリスといった海外製のジェネリック勃起不全(ED)治療薬の購入も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

錠剤より早く吸収されるタイプの薬

加齢は勃起不全(ED)の大きな要因です。
勃起不全(ED)を来す心身の状態変化にはいろいろなものがありますが、中でも加齢によるLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症)が近年注目されています。

LOH症候群とは、勃起不全(ED)を含む生殖機能の低下や自律神経失調及びうつ症状の出現等を主症状とする病態で、原因は男性ホルモンの低下にあります。
自律神経の失調により嘔気や食欲不振といった消化器症状を伴うことも少なくないので、錠剤よりも速やかに吸収される勃起不全(ED)治療薬を以下に紹介していきます。

ODフィルム

ODフィルムとは唾液によって口の中で簡単に溶ける薄いフィルム状の薬剤で、勃起不全(ED)治療薬としては2016年にバイアグラODフィルム(ファイザー)が国内で製造販売承認されています。

このODフィルムは、服用に水を必要としないという特性から嚥下障害を有する高齢者等に適した形態の薬剤ですが、速やかな服用が可能という特長は勃起不全(ED)治療薬としての利便性にも優れた薬剤であると言えるでしょう。

なお、ODフィルムタイプを採用している海外製勃起不全(ED)治療薬には「タゼル」などがあります。

オーラルゼリー

オーラルゼリータイプを採用している海外製のバイアグラジェネリックには、カマグラオーラルゼリー等がありますが、錠剤のバイアグラが服用後30分程度で効果を発現し始めるのに対し、オーラルゼリータイプは15分ほどで効果が発現するとされています。

また、オーラルゼリータイプの勃起不全(ED)治療薬にはイチゴやバナナ等のフルーツ味を付けることで飲みやすく便宜が図られている製品もあります。
このような服用の容易さによって、今後オーラルゼリータイプの勃起不全(ED)治療薬がシェアを拡大していく可能性も十分考えられるところです。